鋼管パイプの特徴や用途について
鋼管パイプとは、その名前のとおり鋼でできた中空状のパイプのことです。
鋼というのは鉄鋼などごく日常的にも使われている言葉ですが、鉄との違いがよく分からないとか、鉄を加工した製品が即ち鋼だと思っている人もいたりします。
鋼は大部分が鉄からできているため、その一種に含まれると考えても構いませんが、両者は同じものではありません。
化学的に純粋な鉄は意外なほどに脆かったり、錆びやすいという特性があり、現代社会の様々なシーンで用いるには適していません。
そこで炭素を加えてこれらの性質を改善したのが鋼です。
現代社会という言い方をしましたが、実は鋼そのものは古代社会から経験的に発見され実際にも利用されてきた歴史があります。
炭素を加えることで脆さとか錆びやすさという性質を改良できるわけで、そうしてできた鋼で作られた鋼管パイプは、例えば水道管やガス管などのライフラインの他、工場で種々の液体や気体を運ぶために用いられています。
また、パイプは必ずしも内部の空間を利用して液体や気体を運ぶためだけに用いられるわけでもありません。
中空の形状であるために、内部が詰まった柱状の鋼よりも軽く、その割には強度は保たれるという特徴がありますので、様々な構造物に使われることがあります。
例えばガードレールの柱などはパイプの一種ですし、建物の階段の手すりに用いられることもあるかもしれません。
鉄筋コンクリートの住宅などは基本的には別タイプのものが使われますが、パイプも広く用いられています。